AI図面管理システム
AXIS - AI図面管理システム 開発報告
目指す姿:生技・工作が「ここを見れば設備に係る情報はすべてある」という状態
1. 現在の図面管理の課題
現場で日常的に発生している7つの課題を整理しました。
1-1. 最新版の不一致
同じ部品でも、生技と工作で保持している最新verの図面が異なる。 どちらが正なのかわからず、確認に時間がかかる。
1-2. 1図面に複数部品を記載している問題
1つの図面で複数の部品を管理しているケースがある。 片方の部品だけverアップすると、もう片方のver管理が追いつかない。 ラインをまたいで管理しているケースもあり、影響範囲の把握が困難。
1-3. 改造案件ごとにフォルダが分散
設備立ち上げ時は全図面が1箇所に揃っている。 しかし、改造案件が発生するたびに「更新された図面だけが入ったフォルダ」が新たに作られる。
案件フォルダ構成(現状)
├── 2024_設備A_立ち上げ/ ← 全図面あり
├── 2024_設備A_改造1/ ← 変更分のみ
├── 2025_設備A_改造2/ ← 変更分のみ
└── 2025_設備A_改造3/ ← 変更分のみ
→ 「この設備の図面は全部ここ」という状態になっていない1-4. トライ品が宙に浮く
暫定で作ったトライ品(暫定図面)が実運用に入っても、図面はトライ品状態のまま放置される。 正式登録されないまま時間が経過し、管理が追いつかなくなる。
1-5. 階層管理の不在
ライン → 設備 → 工程の階層の中で、組図 → ユニット図 → 部品図・購入品が体系的に管理できていない。 どの部品がどの組図に属するのかが不明確。
1-6. 生産管理システムとの構成不一致
設備名・設備構成が独自構成になっており、生産稼働状況を管理するシステムの構成と異なる。 同じ設備なのに名前が違う、階層が違う、という状態。
1-7. 図面探しに時間がかかる
必要な図面を探すのに都度担当者に聞く。属人的で非効率。 バージョンの二重管理も発生している。
2. AXISでこう変わる
上記の課題に対して、AXISがどう解決するかを対比で示します。
| # | 現状(BEFORE) | 導入後(AFTER) |
|---|---|---|
| 1 | 部署ごとに最新verが違う | 一元管理で常に最新版を参照 |
| 2 | 改造案件ごとにフォルダ分散 | 設備単位で図面を集約。「全部ここ」の状態 |
| 3 | 階層管理ができていない | ライン→設備→工程→組図→部品で自動整理 |
| 4 | 生産管理と構成が不一致 | Oracle連携で構成を統一 |
| 5 | 図面探しに時間・二重管理 | AI検索で即発見 |
| 6 | トライ品が宙に浮いたまま | ワークフローで正式登録までを管理(今後実装) |
| 7 | バージョン履歴が不明 | 編集履歴で変更を記録(今後強化) |
設備単位での情報集約イメージ
AXIS での管理構成
└── ライン名(Oracle連携で自動取得)
├── [図面] ← ライン共通の機械図面
├── [電気図面] ← ライン共通の電気系統
├── [ソフト関連] ← ライン共通のPLC・制御ソフト
├── [取説] ← ライン共通の取扱説明書
├── [点検マニュアル] ← ライン共通の点検手順書
├── [資産情報] ← ライン共通の固定資産
│
└── 設備名(ユーザーが作成)
├── [図面] ← 設備固有の機械図面
├── [電気図面] ← 設備固有の電気系統
├── [ソフト関連] ← 設備固有のPLC・制御ソフト
├── [取説] ← 設備固有の取扱説明書
├── [点検マニュアル] ← 設備固有の点検手順書
├── [資産情報] ← 設備固有の固定資産
│
└── 工程名(Oracle連携で自動取得)
├── [図面] ← 工程固有の機械図面
├── [電気図面] ← 工程固有の電気系統
├── [ソフト関連] ← 工程固有のPLC・制御ソフト
├── [取説] ← 工程固有の取扱説明書
├── [点検マニュアル] ← 工程固有の点検手順書
├── [資産情報] ← 工程固有の固定資産
│
└── 摘要表(組図→ユニット→部品図・購入品)6種類の情報タブ(図面・電気図面・ソフト・取説・点検マニュアル・資産情報)は、 ライン・設備・工程のどの階層にも紐づけ可能。 ライン共通のドキュメントはライン直下に、設備固有のものは設備に、工程固有のものは工程に紐づけて管理する。
改造案件ごとにバラバラだった情報が、適切な階層に集約される。
3. システム全体像
┌──────────┐ ┌──────────────┐ ┌──────────┐ ┌──────────┐ ┌──────────┐
│ PDF │ │ AI 自動解析 │ │ 自動分類 │ │ 階層管理 │ │ 検索活用 │
│アップロード│ ─→ │Claude Sonnet │ ─→ │部品/ユニ │ ─→ │ 摘要表 │ ─→ │自然言語 │
│ D&D/複数 │ │ 4.5 │ │ット/組図 │ │ 管理 │ │類似検索 │
└──────────┘ └──────────────┘ └──────────┘ └──────────┘ └──────────┘
★ AI ★ AI技術スタック
| レイヤー | 技術 |
|---|---|
| フロントエンド | React + TypeScript + Vite + Tailwind CSS + MUI |
| バックエンド | FastAPI + Python + SQLAlchemy (SQLite) |
| AI | Claude Sonnet 4.5 (AWS Bedrock) |
| 外部DB連携 | Oracle Database 19c(生産管理システム) |
| リアルタイム通信 | Socket.IO (WebSocket) |
| インフラ | Docker Compose |
4. AI機能の詳細
AXISでは、以下の6箇所でAIを活用しています。
4-1. 図枠情報の自動読み取り
PDFをアップロードするだけで、図枠から以下の情報を自動抽出します。
抽出される情報:
┌─────────────────────────────────────┐
│ 図番: HWBG-09272-04 │
│ 品名: ツメ │
│ 作成者: 田中太郎 │
│ 材料: S45C │
│ 会社名: ベステック │
│ 作成日: 2025.01.15 │
│ 信頼度: 92% ← AIの確信度を表示 │
└─────────────────────────────────────┘手入力ゼロ。信頼度スコア付きで精度も確認可能。 図番の抽出精度は実績値で96.5%。処理速度は1図面あたり30〜60秒。
4-2. 図面の自動分類 + 回転補正
- 部品図 / ユニット図 / 組図をAIが自動判定
- 横向き・逆さまのPDFを自動検出して正しい向きに補正してから解析
4-3. 風船番号の自動抽出 → 摘要表紐付け
組図に記載された風船番号を自動読み取り。 摘要表の部品リストと図番でマッチングし、図面を自動紐付け。
組図の風船番号 摘要表の部品リスト
① ───────────→ No.1 シャフト → 図面: HWBG-P-001.pdf ← 自動紐付け
② ───────────→ No.2 ブラケット → 図面: HWBG-P-002.pdf ← 自動紐付け
③ ───────────→ No.3 ベアリング → (購入品・図面なし)4-4. 自然言語検索
日本語で検索するだけで、AIがクエリを解析してSQL文に自動変換。
入力: 「モーター関連の承認済み図面」
↓ AIが変換
SQL: WHERE (filename LIKE '%モーター%' OR summary LIKE '%モーター%')
AND status = 'approved'
↓
結果: HWBG-M-001_モーターユニット.pdf (組図)
HWBG-P-042_モーターブラケット.pdf (部品図)4-5. 類似図面検索
図面を選ぶだけで、メタデータの類似度を自動計算。 スコア付きで類似図面を表示し、流用設計を促進。
基準図面: HWBG-M-001_モーターユニット.pdf
類似結果:
85% HWAG-M-003_モーターユニットB.pdf (共通: モーター, ブラケット, ベアリング)
62% CONV-M-012_駆動ユニット.pdf (共通: モーター, カップリング)
48% HWBG-U-008_搬送ユニット.pdf (共通: ブラケット, ベアリング)4-6. 摘要表のExcelアップロード
社内で既に使っている摘要表(Excel)をそのままアップロード可能。 自動パースしてDB登録。手作業での再入力は不要。
5. 階層管理とOracle連携
Oracle連携による構成統一
生産管理システム(Oracle Database 19c)から、ライン・工程情報を自動取得。 設備構成の不一致という根本課題を解決します。
Oracle DB AXIS
┌────────────────┐ ┌────────────────────────────────┐
│ HF1SEM01 │ 自動取得 │ ライン │
│ (ライン情報) │ ──────────→ │ └── 設備(ユーザーが手動作成) │
│ │ │ └── 工程 │
│ HF1SFM01 │ 自動取得 │ ├── 組図 │
│ (工程情報) │ ──────────→ │ ├── ユニット図 │
│ │ │ ├── 部品図 │
└────────────────┘ │ └── 購入品 │
└────────────────────────────────┘- 生産管理システムと同じライン・工程構成で統一
- 3ステップウィザードで簡単インポート
- 二重入力ゼロ、マスタの一元管理
摘要表による図面階層管理
摘要表の親子構造:
組図(親)
├── ユニット図(子)
│ ├── 部品図
│ └── 部品図
├── 部品図
└── 購入品- 手動作成、または社内の既存摘要表(Excel)をアップロード
- 組図 → ユニット → 部品の親子階層を管理
- 風船番号から図番を自動マッチングして図面を紐付け
6. 実装済みの価値
現時点で、以下の価値を提供できる状態です。
| 価値 | 詳細 |
|---|---|
| 図面登録の手入力ゼロ | PDFアップロードだけでAIが図枠情報を自動抽出・自動分類 |
| 設備情報の一元化 | 6タブ(図面・電気図面・ソフト・取説・点検マニュアル・資産情報)で設備の全情報を集約 |
| 既存資産の活用 | 社内の摘要表(Excel)をそのまま取り込み可能 |
| 過去図面の再発見 | 類似検索で似た図面を自動発見、流用設計を促進 |
| 構成の統一 | Oracle連携で生産管理と同じライン・工程構成を使用 |
| リアルタイム進捗 | 複数ファイルの解析進捗をWebSocketでリアルタイム表示 |
| 同時編集の防止 | 編集ロック機能で複数ユーザーの競合を回避 |
7. 現場展開と実績
パイロット運用体制
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象ライン | STM-巻線6号 / STM-ハウジング3号 |
| 利用部門 | STM2 田淵班 + 工技 |
| 運用形態 | パイロット運用中。現場フィードバックを受けて継続改善 |
実績データ
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 登録図面数 | 667件(部品図296 / 組図259 / ユニット図47) |
| 摘要表 | 70件 |
| 図番抽出精度 | 96.5% |
| 処理速度 | 1図面あたり30〜60秒(AI解析完了まで) |
8. AXISが描く未来
目指す世界
┌──────────────────────────────────────┐
│ 設備でトラブル発生! │
└──────────────┬───────────────────────┘
↓
┌──────────────────────────────────────┐
│ 設備名で検索 │
└──────────────┬───────────────────────┘
↓
┌─────────┐ ┌─────────┐ ┌─────────┐ ┌──────────────┐
│機械図面 │ │電気図面 │ │ソフト │ │メンテナンス │
│ │ │ │ │関連 │ │履歴 │
└─────────┘ └─────────┘ └─────────┘ └──────────────┘
┌────────────────────────────────────────────────────┐
│ リアルタイム生産情報(稼働状況・トラブル履歴) │
└────────────────────────────────────────────────────┘
→ 「図面どこ?」がなくなる → 復旧時間の短縮具体的に実現したいこと
メンテナンスナレッジの蓄積
- 設備のメンテナンス履歴をAXISで管理
- 過去にそのトラブルをどのように対応したかがわかる
- 対応時に必要な図面をいち早く入手できる
部品交換の予測
- 部品図面がいつ交換されたかの履歴が残る
- 次いつ頃交換が必要になるかの予測がしやすくなる
稼働状況との連携
- 今、生産ラインでトラブルが起きている製品の機種のジグのチャック図面がすぐ手に入る
- 生産情報と図面が直結する世界
トライ品ワークフロー
- トライ品を宙に浮かせたままにしない仕組み
- ワークフローにして、正式登録までの停滞を解消
バージョン管理の完全化
- 最新バージョン・旧バージョンを管理
- 誰が・いつ・なぜ変更したかを追跡可能
- 探索時間を削減し、バージョンの二重管理をなくす
9. 開発ロードマップ
Phase 1: 基盤構築 [DONE] Phase 2: 情報集約 [NEXT] Phase 3: ワンストップ [FUTURE]
───────────────────────── ───────────────────────── ─────────────────────────
✓ AI図枠自動抽出 □ メンテナンス履歴管理 □ トラブル時の即時全情報
✓ 自動分類・風船番号 □ トラブル対応履歴 アクセス
✓ 自然言語検索 □ トライ品→正式登録 □ 部品交換時期の予測
✓ 類似図面検索 ワークフロー □ 予防保全への活用
✓ Oracle連携(ライン・工程) □ バージョン管理強化 □ 設備稼働ダッシュボード
✓ 階層管理・摘要表 □ 稼働状況との連携 □ 他工場への展開
✓ Excelアップロード
✓ 編集ロック
✓ リアルタイム進捗通知まとめ
- 図面管理の7つの課題をAIで根本解決する仕組みを構築済み
- Oracle連携で生産管理と構成を統一し、二重管理を解消
- その先に、「ここを見ればすべてある」設備情報の一元化基盤を実現する
AXIS【ASSET x InformationSystem】 PDFを投げるだけで、読み取り → 分類 → 仕分けまで一気通貫。 「図面どこ?」をなくし、設備トラブル時の復旧時間短縮へ。
AXIS - AI図面管理システム 開発報告
目指す姿:生技・工作が「ここを見れば設備に係る情報はすべてある」という状態
1. 現在の図面管理の課題
現場で日常的に発生している7つの課題を整理しました。
1-1. 最新版の不一致
同じ部品でも、生技と工作で保持している最新verの図面が異なる。 どちらが正なのかわからず、確認に時間がかかる。
1-2. 1図面に複数部品を記載している問題
1つの図面で複数の部品を管理しているケースがある。 片方の部品だけverアップすると、もう片方のver管理が追いつかない。 ラインをまたいで管理しているケースもあり、影響範囲の把握が困難。
1-3. 改造案件ごとにフォルダが分散
設備立ち上げ時は全図面が1箇所に揃っている。 しかし、改造案件が発生するたびに「更新された図面だけが入ったフォルダ」が新たに作られる。
案件フォルダ構成(現状)
├── 2024_設備A_立ち上げ/ ← 全図面あり
├── 2024_設備A_改造1/ ← 変更分のみ
├── 2025_設備A_改造2/ ← 変更分のみ
└── 2025_設備A_改造3/ ← 変更分のみ
→ 「この設備の図面は全部ここ」という状態になっていない1-4. トライ品が宙に浮く
暫定で作ったトライ品(暫定図面)が実運用に入っても、図面はトライ品状態のまま放置される。 正式登録されないまま時間が経過し、管理が追いつかなくなる。
1-5. 階層管理の不在
ライン → 設備 → 工程の階層の中で、組図 → ユニット図 → 部品図・購入品が体系的に管理できていない。 どの部品がどの組図に属するのかが不明確。
1-6. 生産管理システムとの構成不一致
設備名・設備構成が独自構成になっており、生産稼働状況を管理するシステムの構成と異なる。 同じ設備なのに名前が違う、階層が違う、という状態。
1-7. 図面探しに時間がかかる
必要な図面を探すのに都度担当者に聞く。属人的で非効率。 バージョンの二重管理も発生している。
2. AXISでこう変わる
上記の課題に対して、AXISがどう解決するかを対比で示します。
| # | 現状(BEFORE) | 導入後(AFTER) |
|---|---|---|
| 1 | 部署ごとに最新verが違う | 一元管理で常に最新版を参照 |
| 2 | 改造案件ごとにフォルダ分散 | 設備単位で図面を集約。「全部ここ」の状態 |
| 3 | 階層管理ができていない | ライン→設備→工程→組図→部品で自動整理 |
| 4 | 生産管理と構成が不一致 | Oracle連携で構成を統一 |
| 5 | 図面探しに時間・二重管理 | AI検索で即発見 |
| 6 | トライ品が宙に浮いたまま | ワークフローで正式登録までを管理(今後実装) |
| 7 | バージョン履歴が不明 | 編集履歴で変更を記録(今後強化) |
設備単位での情報集約イメージ
AXIS での管理構成
└── ライン名(Oracle連携で自動取得)
├── [図面] ← ライン共通の機械図面
├── [電気図面] ← ライン共通の電気系統
├── [ソフト関連] ← ライン共通のPLC・制御ソフト
├── [取説] ← ライン共通の取扱説明書
├── [点検マニュアル] ← ライン共通の点検手順書
├── [資産情報] ← ライン共通の固定資産
│
└── 設備名(ユーザーが作成)
├── [図面] ← 設備固有の機械図面
├── [電気図面] ← 設備固有の電気系統
├── [ソフト関連] ← 設備固有のPLC・制御ソフト
├── [取説] ← 設備固有の取扱説明書
├── [点検マニュアル] ← 設備固有の点検手順書
├── [資産情報] ← 設備固有の固定資産
│
└── 工程名(Oracle連携で自動取得)
├── [図面] ← 工程固有の機械図面
├── [電気図面] ← 工程固有の電気系統
├── [ソフト関連] ← 工程固有のPLC・制御ソフト
├── [取説] ← 工程固有の取扱説明書
├── [点検マニュアル] ← 工程固有の点検手順書
├── [資産情報] ← 工程固有の固定資産
│
└── 摘要表(組図→ユニット→部品図・購入品)6種類の情報タブ(図面・電気図面・ソフト・取説・点検マニュアル・資産情報)は、 ライン・設備・工程のどの階層にも紐づけ可能。 ライン共通のドキュメントはライン直下に、設備固有のものは設備に、工程固有のものは工程に紐づけて管理する。
改造案件ごとにバラバラだった情報が、適切な階層に集約される。
3. システム全体像
┌──────────┐ ┌──────────────┐ ┌──────────┐ ┌──────────┐ ┌──────────┐
│ PDF │ │ AI 自動解析 │ │ 自動分類 │ │ 階層管理 │ │ 検索活用 │
│アップロード│ ─→ │Claude Sonnet │ ─→ │部品/ユニ │ ─→ │ 摘要表 │ ─→ │自然言語 │
│ D&D/複数 │ │ 4.5 │ │ット/組図 │ │ 管理 │ │類似検索 │
└──────────┘ └──────────────┘ └──────────┘ └──────────┘ └──────────┘
★ AI ★ AI技術スタック
| レイヤー | 技術 |
|---|---|
| フロントエンド | React + TypeScript + Vite + Tailwind CSS + MUI |
| バックエンド | FastAPI + Python + SQLAlchemy (SQLite) |
| AI | Claude Sonnet 4.5 (AWS Bedrock) |
| 外部DB連携 | Oracle Database 19c(生産管理システム) |
| リアルタイム通信 | Socket.IO (WebSocket) |
| インフラ | Docker Compose |
4. AI機能の詳細
AXISでは、以下の6箇所でAIを活用しています。
4-1. 図枠情報の自動読み取り
PDFをアップロードするだけで、図枠から以下の情報を自動抽出します。
抽出される情報:
┌─────────────────────────────────────┐
│ 図番: HWBG-09272-04 │
│ 品名: ツメ │
│ 作成者: 田中太郎 │
│ 材料: S45C │
│ 会社名: ベステック │
│ 作成日: 2025.01.15 │
│ 信頼度: 92% ← AIの確信度を表示 │
└─────────────────────────────────────┘手入力ゼロ。信頼度スコア付きで精度も確認可能。 図番の抽出精度は実績値で96.5%。処理速度は1図面あたり30〜60秒。
4-2. 図面の自動分類 + 回転補正
- 部品図 / ユニット図 / 組図をAIが自動判定
- 横向き・逆さまのPDFを自動検出して正しい向きに補正してから解析
4-3. 風船番号の自動抽出 → 摘要表紐付け
組図に記載された風船番号を自動読み取り。 摘要表の部品リストと図番でマッチングし、図面を自動紐付け。
組図の風船番号 摘要表の部品リスト
① ───────────→ No.1 シャフト → 図面: HWBG-P-001.pdf ← 自動紐付け
② ───────────→ No.2 ブラケット → 図面: HWBG-P-002.pdf ← 自動紐付け
③ ───────────→ No.3 ベアリング → (購入品・図面なし)4-4. 自然言語検索
日本語で検索するだけで、AIがクエリを解析してSQL文に自動変換。
入力: 「モーター関連の承認済み図面」
↓ AIが変換
SQL: WHERE (filename LIKE '%モーター%' OR summary LIKE '%モーター%')
AND status = 'approved'
↓
結果: HWBG-M-001_モーターユニット.pdf (組図)
HWBG-P-042_モーターブラケット.pdf (部品図)4-5. 類似図面検索
図面を選ぶだけで、メタデータの類似度を自動計算。 スコア付きで類似図面を表示し、流用設計を促進。
基準図面: HWBG-M-001_モーターユニット.pdf
類似結果:
85% HWAG-M-003_モーターユニットB.pdf (共通: モーター, ブラケット, ベアリング)
62% CONV-M-012_駆動ユニット.pdf (共通: モーター, カップリング)
48% HWBG-U-008_搬送ユニット.pdf (共通: ブラケット, ベアリング)4-6. 摘要表のExcelアップロード
社内で既に使っている摘要表(Excel)をそのままアップロード可能。 自動パースしてDB登録。手作業での再入力は不要。
5. 階層管理とOracle連携
Oracle連携による構成統一
生産管理システム(Oracle Database 19c)から、ライン・工程情報を自動取得。 設備構成の不一致という根本課題を解決します。
Oracle DB AXIS
┌────────────────┐ ┌────────────────────────────────┐
│ HF1SEM01 │ 自動取得 │ ライン │
│ (ライン情報) │ ──────────→ │ └── 設備(ユーザーが手動作成) │
│ │ │ └── 工程 │
│ HF1SFM01 │ 自動取得 │ ├── 組図 │
│ (工程情報) │ ──────────→ │ ├── ユニット図 │
│ │ │ ├── 部品図 │
└────────────────┘ │ └── 購入品 │
└────────────────────────────────┘- 生産管理システムと同じライン・工程構成で統一
- 3ステップウィザードで簡単インポート
- 二重入力ゼロ、マスタの一元管理
摘要表による図面階層管理
摘要表の親子構造:
組図(親)
├── ユニット図(子)
│ ├── 部品図
│ └── 部品図
├── 部品図
└── 購入品- 手動作成、または社内の既存摘要表(Excel)をアップロード
- 組図 → ユニット → 部品の親子階層を管理
- 風船番号から図番を自動マッチングして図面を紐付け
6. 実装済みの価値
現時点で、以下の価値を提供できる状態です。
| 価値 | 詳細 |
|---|---|
| 図面登録の手入力ゼロ | PDFアップロードだけでAIが図枠情報を自動抽出・自動分類 |
| 設備情報の一元化 | 6タブ(図面・電気図面・ソフト・取説・点検マニュアル・資産情報)で設備の全情報を集約 |
| 既存資産の活用 | 社内の摘要表(Excel)をそのまま取り込み可能 |
| 過去図面の再発見 | 類似検索で似た図面を自動発見、流用設計を促進 |
| 構成の統一 | Oracle連携で生産管理と同じライン・工程構成を使用 |
| リアルタイム進捗 | 複数ファイルの解析進捗をWebSocketでリアルタイム表示 |
| 同時編集の防止 | 編集ロック機能で複数ユーザーの競合を回避 |
7. 現場展開と実績
パイロット運用体制
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象ライン | STM-巻線6号 / STM-ハウジング3号 |
| 利用部門 | STM2 田淵班 + 工技 |
| 運用形態 | パイロット運用中。現場フィードバックを受けて継続改善 |
実績データ
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 登録図面数 | 667件(部品図296 / 組図259 / ユニット図47) |
| 摘要表 | 70件 |
| 図番抽出精度 | 96.5% |
| 処理速度 | 1図面あたり30〜60秒(AI解析完了まで) |
8. AXISが描く未来
目指す世界
┌──────────────────────────────────────┐
│ 設備でトラブル発生! │
└──────────────┬───────────────────────┘
↓
┌──────────────────────────────────────┐
│ 設備名で検索 │
└──────────────┬───────────────────────┘
↓
┌─────────┐ ┌─────────┐ ┌─────────┐ ┌──────────────┐
│機械図面 │ │電気図面 │ │ソフト │ │メンテナンス │
│ │ │ │ │関連 │ │履歴 │
└─────────┘ └─────────┘ └─────────┘ └──────────────┘
┌────────────────────────────────────────────────────┐
│ リアルタイム生産情報(稼働状況・トラブル履歴) │
└────────────────────────────────────────────────────┘
→ 「図面どこ?」がなくなる → 復旧時間の短縮具体的に実現したいこと
メンテナンスナレッジの蓄積
- 設備のメンテナンス履歴をAXISで管理
- 過去にそのトラブルをどのように対応したかがわかる
- 対応時に必要な図面をいち早く入手できる
部品交換の予測
- 部品図面がいつ交換されたかの履歴が残る
- 次いつ頃交換が必要になるかの予測がしやすくなる
稼働状況との連携
- 今、生産ラインでトラブルが起きている製品の機種のジグのチャック図面がすぐ手に入る
- 生産情報と図面が直結する世界
トライ品ワークフロー
- トライ品を宙に浮かせたままにしない仕組み
- ワークフローにして、正式登録までの停滞を解消
バージョン管理の完全化
- 最新バージョン・旧バージョンを管理
- 誰が・いつ・なぜ変更したかを追跡可能
- 探索時間を削減し、バージョンの二重管理をなくす
9. 開発ロードマップ
Phase 1: 基盤構築 [DONE] Phase 2: 情報集約 [NEXT] Phase 3: ワンストップ [FUTURE]
───────────────────────── ───────────────────────── ─────────────────────────
✓ AI図枠自動抽出 □ メンテナンス履歴管理 □ トラブル時の即時全情報
✓ 自動分類・風船番号 □ トラブル対応履歴 アクセス
✓ 自然言語検索 □ トライ品→正式登録 □ 部品交換時期の予測
✓ 類似図面検索 ワークフロー □ 予防保全への活用
✓ Oracle連携(ライン・工程) □ バージョン管理強化 □ 設備稼働ダッシュボード
✓ 階層管理・摘要表 □ 稼働状況との連携 □ 他工場への展開
✓ Excelアップロード
✓ 編集ロック
✓ リアルタイム進捗通知まとめ
- 図面管理の7つの課題をAIで根本解決する仕組みを構築済み
- Oracle連携で生産管理と構成を統一し、二重管理を解消
- その先に、「ここを見ればすべてある」設備情報の一元化基盤を実現する
AXIS【ASSET x InformationSystem】 PDFを投げるだけで、読み取り → 分類 → 仕分けまで一気通貫。 「図面どこ?」をなくし、設備トラブル時の復旧時間短縮へ。